好きだから頑張れる
技術志向が満たされる風土

 I&Lソフトウェアは、基本的には「コンピュータ大好き!!」な人の集まりなんだろうと思っています。採用に際しては経験不問。体系的に技術を学んでいる必要もありません。むしろ、技術的には白紙で入社するくらいのほうが、独学のおかしなクセに悩まずに済む分、好都合な面もあります。とはいえ、技術志向でない人は、この会社には来ません。

 新しいマシンを見れば触ってみたい、評判のアプリは必ず試す、技術解説サイトを読みはじめると時間を忘れる……そういうタイプの社員が多いように思います。

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LANケーブルも自分たちで敷設した
“自前主義”の歴史

 そもそもI&Lソフトウェアは、技術に関しては“自前主義”なところがあります。

 できることなら外部調達したくない。なるべく自分たちでつくりたい。

 少し前までフル稼働させていた社内のサーバマシンも、自分たちで構築しました。ハイスペックな汎用品が安く買える時代ですが、自分の手を動かさないと、技術と知見が自分のものにならない。そういうふうに考える気質があります。

 私が入社したころは、LANケーブルの敷設も自分たちでやったものです。うちはソフト会社なのだから、事務所内の配線工事を自前でできなければいけない理由はありません。でも、やりました。試行錯誤しながら経験を積むのは楽しいことだから。

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社員相互が教え合い
先端技術をキャッチアップ

 お客様に納めるソフトウェアを開発する業務では、何でも自前主義というわけにはいきません。資材・機材は信頼できるサプライヤーから調達し、自社にリソースが足りない技術が必要なときはパートナー様に協力してもらっています。ビジネスですから当然です。

 かといって、I&Lソフトウェアは、社員が抱える技術チャレンジの欲求を封じ込めたりしません。新たな技術を体得しないと、お客様に新しい提案ができないからです

 現場の開発業務で獲得できないノウハウや最先端のテクノロジーを、どうやってキャッチアップするのか。社内で盛んに行われている「委員会活動」は、その方法のひとつです。

 有志による社員相互の勉強会になりますが、興味関心の赴くまま自発的に研究した成果をシェアする場だけに、半端なレベルには留まりません。開発現場で協働する他社の技術者から受けた刺激を、この場に持ち帰って共有し、そこから突っ込んだ研究がはじまったケースもあります。

 何かを学びたいなら、委員会活動に参加すれば、その道に明るい同僚がいる。

 会社は社外研修制度の充実にも努めていますが、新たな技術の獲得リソースは、実は社内にあることも少なくないわけですね。

お客様満足度調査結果

技術知識 十分な技術知識を有していますか?

「社内情報システム」の構築で
研究成果を検証する

 新たな技術を習得するにはトライ&エラーが不可欠。お客様のもとではリスクをとることはできませんが、自社内で使うものなら大胆な挑戦もできます。

 というわけで、「社内情報システム部」は、委員会活動の研鑽成果を、社内情報システムの構築で検証する役割も担っています。

 本来は、技術の最新トレンドを先行ウォッチして、業務で忙しい開発現場にフィードバックするのが、私の部署のミッションなのですが、現場技術者たちの意欲が旺盛で、プロセスの手順がすっかり逆転してしまっているというのが現実です。

 ちなみに……。

 かつて自分たちで構築した社内サーバを、クラウドに移設しました。大震災の発生に備えたBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)の一環です。この巨大インフラは、さすがに自前では持てません。比較検討の結果、手軽に使える超大手のサービスを利用することにしたのですが、自前でないのは“ハコ”だけです。中に組み込むシステムづくりも、システムの移行も、すべて自前でした。

 クラウド技術も、こうして体得しました。当社の自前主義はいまだ健在です。

 大変だったけど、やっぱり楽しいものです。

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S.Y.

1975年生まれ。東京国際大学商学部経営学科中退。
2年ほどフリーターを経験した後、1998年にI&Lソフトウェアに入社。
当社でプログラムの基礎を学び、UNIX/オープン/Web系の各分野のプロジェクトを経験。
2022年より“社内情報システム部”に異動。現在に至る。