代表取締役社長 吉岡 朗
代表取締役社長 吉岡 朗

いきなりシビアな話から始めます。

全ての人間に平等に与えられているものは時間と必ず死ぬということだけです。会社は少し違いますが、どんな会社も設立した時から倒産に向かって走っています。何もしなければ会社はすぐに倒産という死を迎えます。倒産させずにいかに生き残っていくか、成長させていくかが経営です。

私たちアイアンドエルソフトウェア株式会社は、1989年10月、コンピュータソフトウェアに関わるビジネスを通じて、「働く社員の質」「それを根底から支える会社運営システムの質」「提供するソフトウェアの質」「サービスの質」など全ての品質において誇れる「I&L QUALITY」をお客様に提供する事を目的として、設立されました。

ソフトウェア業界は1970年代初頭の黎明期以来、1991年までの20年以上に渡って年率20%から30%の成長率を達成していましたが、1990年代初めのバブル崩壊と構造不況の波に流され、一時は後退を余儀なくされました。

しかし、1995年以降はインターネット・携帯電話の普及、通信の高速化などに支えられ、再び市場の拡大を続け、1999年から2001年にかけてはITバブル・ネットバブルといわれるミニバブルとその崩壊を経験しています。

その後、「失われた10年」から回復したと思いきや、2008年秋のリーマンショックに始まった世界同時不況の影響により、私たちの業界も、そのほとんどの企業が大幅な減収減益を強いられるという3度目の嵐を体験しました。

そして、世界同時不況から回復傾向が見えてきた矢先、2011年には、日本国内で、東日本大震災、原発事故という未曾有の大災害が発生し、2020年には新型コロナウイルス感染症パンデミック、さらには2022年のウクライナ情勢の悪化により、世界は再び不安定な状況を余儀なくされています。

この間、私たちソフトウェア業界は、品質はもちろんのこと、お客様にとってより価値ある会社しか生き残れないステージに移行しており、「勝ち組」「負け組」がより明確になりつつあります。

そんな時代の中、私たちアイアンドエルソフトウェア株式会社は、「I&L QUALITY」を企業理念のキーワードに、お客様に最大限に貢献できるソフトウェア企業を目指し、この実現のためには企業理念以外のものはルールであれ、会社の仕組みや組織であれ、全てを変えていく気持ちで企業活動を行って来ました。

また、ソフトウェアを作成するのが人間ならば、お客様に接してサービスを提供するのも人間です。ならば、まずは最前線で日々お客様に接している技術者に満足してもらえる会社であること、技術者の質を高めることがお客様満足の第一歩です。そして、その先にこそ、お客様満足とお客様への貢献、株主満足と株主への貢献、社会への貢献があります。そこで、当社は、技術者一人一人の品質に対する意識・ソフトウェア技術・ヒューマンスキル・ビジネススキルの向上に努め、真のITプロフェッショナルを育成することで、その結果としてソフトウェアとサービスの品質を向上させることに努めてきました。

現在、ソフトウェア業界はまだまだ工業製品としてのエンジニアリング化の途上であり、お客様に質的な満足を提供できているとは言い切れません。また、私たちの企業理念である「I&L QUALITY」実現にもまだまだ時間が必要です。 しかし、私たちはまずはソフトウェア受託開発という事業ドメインにおいて、お客様に胸を張って「I&L QUALITY」を提供していると断言できる企業になりたいと考えています。

そして、私たちのライバルは既存の企業でもなく、同業他社でもありません。私たちが超えていくべきは、去年のI&Lであり、昨日のI&Lであり、もっと言えば今日のI&Lです。私たちは真のITプロフェッショナルを育成し、「I&L QUALITY」をスパイラルに追求していくことで、お客様にとって、より価値のある、また、日本のITに貢献できるソフトウェア総合企業を目指していきたいと考えています。