President message

社長からのメッセージ

TOP  >  社長からのメッセージ

はじめに

このたびは、当社の社員募集に対して、お問い合わせ、ご応募等をいただきありがとうございます。

人生で一番長く過ごしている時間は仕事をしている時間です。ですから、自身が働く会社を選択することは人生における大きな選択の一つであり、その人のその後の人生に大きな影響を与えると言っても過言ではありません。

そこで、当社に興味を持っていただいた皆さんに当社の考えや想いをありのままにお伝えしたい、当社をよりご理解いただきたい、そんな想いから「社長からのメッセージ」を作成しました。かなりの長文ですが、ご提供できる情報や想いを可能な限り綴りましたので、ぜひとも最後まで読んでいただけたらと思います。また、当社ホームページの情報も併せて参考にしていただけましたら幸いです。

アイアンドエルソフトウェア株式会社代表取締役 吉岡 朗

そして、もし、ご自身の考え方やベクトルと当社のそれらが合っているようであれば、ぜひとも当社に入社いただき、一緒になって素晴らしいソフトウェア企業を創り上げていけたらと思っています。

アイアンドエルソフトウェア株式会社

代表取締役  吉岡 朗

目次

1

インテリジェントでルーズに ――アイアンドエルソフトウェアの誕生

3

情報サービスビジネスの40年

5

我々は何に取り組んできたか? ――人材こそが当社の命

7

我々がめざすもの ――それは「I&L QUALITY」

12

ビジネス領域に対する考え方 ――まずは受託開発においての基盤確立を

14

これからも続く選別の時代にどう立ち向かっていくのか?

17

一番大切なもの ――それは売り上げでも規模でもなく、理念だ。

19

我々の哲学 ――事業と運営の原則より

21

これからのアイアンドエルソフトウェア

21

おわりに・・・

pagetop

私たちはソフトウェア業界の
ビジョナリーカンパニーでありたいと考えています。

目次

1

インテリジェントでルーズに ――アイアンドエルソフトウェアの誕生

3

情報サービスビジネスの40年

5

我々は何に取り組んできたか? ――人材こそが当社の命

7

我々がめざすもの ――それは「I&L QUALITY」

12

ビジネス領域に対する考え方 ――まずは受託開発においての基盤確立を

14

これからも続く選別の時代にどう立ち向かっていくのか?

17

一番大切なもの ――それは売り上げでも規模でもなく、理念だ。

19

我々の哲学 ――事業と運営の原則より

21

これからのアイアンドエルソフトウェア

21

おわりに・・・

インテリジェントでルーズに
――アイアンドエルソフトウェアの誕生

「ソフトウェア技術者の誰もが活き活きと納得感を持って働ける会社を創りたい」、その想いの結果が当社の設立でした。ソフトウェア開発会社を27歳で退職。準備期間は1年。社名はどんな名簿においても最初に名前が来ることを期待して「ア行」で始まる名前。「インテリジェントでルーズ(知的にそして自由に――)」→「I&Lソフトウェア」。まあいいんじゃないかと決めました。バブル崩壊前夜の1989年10月、わずか4名での孫請け・曾孫受けの受託開発からのスタートでした。

設立からの10年間は、小さな会社ながらも、他社と差別化できる技術への特化と一括受託開発をポリシーに開発分野を選択してきました。会社設立当初は通信制御ファームウェア。その次がUNIX。20年以上前、当時の売り上げ8000万円の中から350万円のUNIXマシンを2台購入してのスタートでした。そして、16年前、開発環境をクライアント/サーバに切り替えて着手したのがオープン系。そして、今となっては当たり前となったインターネット。私たちは既に10年以上前にこのテーマのために自社向けイントラネットの構築に着手し、インターネットに関する全てのサーバを自社で構築・運用するに至りました。

そして、多くのソフトウェア開発会社が経営効率の観点から技術者をある特定の分野・キーワードに塩漬けにしてしまう傾向がある中、当社は、設立当初より「最先端の技術」、「量より質」、「技術者の成長」にこだわって取り組んできました。従って、たとえ大きな売り上げに繋がるとしても、将来的に枯れていくであろう技術を使った仕事や量的メリットのみの仕事は受注しませんでした。受注する際のポイントは、「今後もスポイルされない技術か?」、「より最先端技術に関われる案件か?」、「担当する技術者の成長に繋がる仕事か?」です。

1

また、設立当初には予想できなかった事ですが、今ではエンドユーザ様との直接取引が7割前後となり、お客様には非常に恵まれています。そして、このことにより、よりリアルタイムにお客様、ユーザの生の声を聞ける様になりましたし、より質の高い成果を求められる様になって来ました。

インテリジェントでルーズに

設立当時のオフィス

設立当時のオフィス。最初のオフィスは中野区のマンションの小さな一室であった

2

情報サービスビジネスの40年

「ソフトウェア」という単語の意味するところは、今でこそ一般の人たちにも理解してもらえますが、30年以上前は「どんな洋服なの?」、「何の洋服を作っているの?」という程度の認識しか持ってもらえませんでした。今でこそ「富士通」と言えば誰もが知っている会社ですが、運送屋さんに間違われることもあったぐらいです。

ソフトウェア業界を含む「情報サービス産業」はそんな1970年代初頭の黎明期以来、高度情報化社会の流れに乗って、年率20%から30%の成長率を達成し、91年までは不況知らずの勢いを誇ってきました。しかし、ベンチャービジネスの花形として脚光を浴びていた私たちの業界も、90年代初めには、日本の産業界全体を直撃したバブル崩壊と構造不況の波に呑まれ、ユーザ企業の情報化投資の見直し、コンピュータメーカによるソフトウェア開発会社の選別、ソフトウェア開発会社の合併・倒産が相次ぎ、後退を余儀なくされました。

しかし、95年以降、情報の共有化・経営の効率化・スピード化などに代表されるビジネス社会の要請と、インターネット・携帯電話の普及、通信の高速化などに支えられ、私たちの業界は再び市場の拡大を続け、1999年から2000年にはITバブル・ネットバブルと言われるミニバブルが訪れました。バブル時代の後始末に血を流し続けていた日本の産業界全体を後目に、多くの業界人が「自分たちだけは永遠に成長し続ける」と信じていましたが、ミニバブルはあっさりと終焉しました。

その後の日本は、「失われた10年」を脱出し、安定継続的な経済成長の態勢を整えつつある様に見えましたが、2008年9月15日のリーマンショックに始まった世界同時不況の影響により、日本経済の経済指標もそれら全てが最悪の数値を示すこととなり、私たちの業界も、そのほとんどの企業が大幅な減収減益を強いられました。

3

日経平均株価 1970-2010

日経平均株価 1970-2010

そして、世界同時不況から回復傾向にあるのではないかと思われた矢先の2011年には、東日本大震災、原発事故という未曾有の大災害が発生し、ギリシャショックを起点としたEU不安、タイの洪水、大手電機メーカの大幅な赤字、中国との領土問題に端を発した経済問題などにより、日本経済は不安定な状況となりました。2013年、アベノミクスにより日本経済は再び浮上しつつあり、2020年の東京オリンピックの開催決定の後押しもあって好景気感が漂っています。
バブル崩壊、ITバブル崩壊、世界同時不況、東日本大震災、原発事故等、様々な要因による経済の先行き不安など、幾度もの高波に襲われた日本経済の20年ですが、ソフトウェア業界も、お客様からのコストダウン要請、中国・インドを始めとするオフショア開発の加速、お客様の厳しい選別の目、ソフトウェアを作ることから使うことへのシフトなどにより厳しさを増しています。当社は、あらゆる手を尽くさなければ生き残れない時代に突入したのだと判断していますし、ここ数年のうちにソフトウェア業界における「勝ち組」「負け組」はさらに鮮明になるものと予想しています。

このような厳しい時代が続く中、当社は生き残ってきました。結果として売り上げ・規模とも拡大を継続して来ました。しかし、当社も寝て起きたら成長していた訳ではありません。積み重ねてきた努力の結果として、今日があるのです。

4

我々は何に取り組んできたか?
――人材こそが当社の命

ソフトウェアを開発するのが人間ならば、お客様に接してサービスを提供するのも人間です。ならば、おこがましい言い方ですが、まずは、日々最前線でお客様に接している技術者に満足してもらえる会社であること、技術者の質を高めることこそがお客様満足の第一歩です。短期的に社員が満足しないまま、お客様満足を提供することは可能かも知れません。しかし、それは必ずや中長期的には破綻します。まずは一番身近な存在である社員に満足してもらえる企業でなければ、長期的なお客様満足を提供することはできません。

企業理念の明文化を土台とした当社の各種社内制度やシステムの全ては、私自身がソフトウェア開発会社で働いていた時に考えていたことを出発点としつつも、全社から寄せられた意見やアイデアを取り入れながら、日々改善しています。

公平で公正な人事を目的とした、社内の全ての人に対する「さん」付け。各職務に期待する職能要件と上位の職務になるための要件を明示した人事考課項目。オープンな人事考課制度。昇級希望者が自己PRするためのプレゼンテーション。

納得感を持てる報酬を目的とした、学歴・年齢・経験年数に関係なく当社への貢献度を重視した給与・賞与制度。賞与における評価項目と評価金額の可能な限りの具体的な明示。各職位の最高・平均賞与金額の公表。

各人の向上を目的とした、各職務に関するイメージをすり合わせるための職能要件説明会。年2回の人事考課。各人が好きなテーマに取り組める人材育成制度と目標管理制度。職位レベルに応じたヒューマンスキル修得のためのヒューマンスキル研修。

5

忘年会での表彰の様子

忘年会での表彰の様子

忘年会での表彰の様子

忘年会での表彰の様子

忘年会での表彰の様子

忘年会での表彰の様子

忘年会での表彰の様子

仕事上有益な資格取得を支援するための資格取得祝金制度。各種勉強会を金銭的にバックアップするためのスキルアップサポート制度。社内情報システムの維持・管理と各人のスキルアップを目的とした委員会活動。

仕事に対するやりがい・充実感向上を目的とした、各人のアイデアや提案を会社に反映させ、会社に貢献したチーム・個人を讃えるためのI&Lアカデミー賞。各人の仕事に対する希望に可能な限り応えるためのプロジェクトローテーション制度とプロジェクトリクエスト制度。

社内コミュニケーションの向上を目的とした、社内ホームページにおける経営情報・営業状況の公開。当社をアセスメントするための社員アンケートとその結果の全社的な公表。事業報告・中長期計画・事業計画を社長自らが全社員に発表する全社キックオフ会議。社長と社員の人達とでお酒を傾けながらざっくばらんに意見交換する車座会議。各種のサークル活動を金銭的にバックアップするためのコミュニケーションアップサポート制度。社員厚生会と親睦会の開催。

とにかく、人材育成およびやりがいを持てる会社にするために、ありとあらゆることに取り組んでいると言っても過言ではありません。

6

我々がめざすもの
――それは「I&L QUALITY」

既に書きましたが、ソフトウェア開発における下流工程の仕事はインドや中国を始めとするオフショアに非常に安いコストで流出していますし、その流れは加速度をつけながら、ベトナムやフィリピンにも広がっています。そして、彼らは日本語自体をネイティブに使えることにも取り組んでおり、下流工程のみならず上流工程の仕事までもが海外に流出しようとしています。日本の製造業の仕事が五月雨式に海外に流出していったことと同じ道を辿っているのです。また、ある調査結果によれば、近い将来には、私たちの業界自体の努力のいかんにかかわらず、日本国内のソフトウェア開発に関わる仕事の半分以上が海外に流出するとも言われています。

しかし、当社は、15年以上前から、この渦に呑まれることのない絶対的な付加価値をつけるべく、継続的に様々な施策に取り組んできました。

1999年10月には、それまで流動的であった新入社員の技術研修期間を実務経験者・未経験者を問わず3ヶ月にしました。確かに、新入社員を3ヶ月間仕事に就けることもせず、研修に専念させることはコスト的に非常に大きな負担です。しかし、長期的な成果を考えれば、そこまで取り組んで初めて技術者としての基礎をやっと伝えられるレベルだと考えているので、研修期間を3ヶ月にしています。ではなぜ、実務経験者に対しても3ヶ月の研修を課しているのか? これは非常に失礼な言い方ですが、当社は多くの他のソフトウェア開発会社の新入社員研修を信用していないからです。

7

「3ヶ月の技術研修といわれていたのに実際は1ヶ月だった」、「C言語の研修をやったが、2週間だけだった」、「研修といわれながら、実際は本を与えられただけで自習だった」、「研修とは名ばかりで実際は現場に配属されて上司の手伝いだった」など、応募者の方から様々な話を聞きました。「ソフトウェア技術者である前にビジネスパーソンとしての姿勢・基本を身に付ける」、「ただ単に動くソフトウェアではなく、品質特性に沿ったソフトウェアを設計・開発できるようにする」。そのためには、実務経験者・未経験者に関わらず最低でも3ヶ月は必要なのです。

2000年10月には当時60名程度の規模でありながら、「社長室・品質管理グループ」を設置し、この分野で実績のある大手企業出身の方を専任者として迎え、品質管理体制整備のための取り組みを開始しました。ISO・CMMIレベル3への対応を視野に入れたプロジェクト管理規定・ソフトウェア開発標準の作成と導入。各人のソフトウェア品質に関する知識とモラルを向上させるための品質管理研修(入門編・初級編・中級編・上級編)の作成と導入。これらは全社的な品質を根底から向上させるための取り組みです。

入社後は経験者、未経験者問わず、3ヵ月間のC言語研修を技術研修担当が行う

入社後は経験者、未経験者問わず、3ヵ月間のC言語研修を技術研修担当が行う

8

2001年10月には、業務日報システムによる業務管理をスタートさせました。これは社内に存在する全ての業務を1000項目以上の業務項目に分類し、それぞれの業務に掛かった時間とアウトプットを定量的に把握することで、それぞれの業務の生産性と品質を分析するための貴重なデータとしています。

そして、2003年には、「ITプロフェッショナルの育成をもって、お客様の最上級の満足(=I&L QUALITY)を実現させる」ことを目的として、各種の階層別研修を体系化しました。では、ここで言う「ITプロフェッショナル」とはどのような人物なのでしょうか? 技術的に非常に優れた人? そうではありません。当社がいう「ITプロフェッショナル」とは、いつの時代にも通用するソフトウェア技術者であり、自身の専門とするITスキルのみならず、ITプロフェッショナルとしての側面を支えるスキルであるヒューマンスキル、ビジネススキル、ソフトウェア技術に関する基礎的な知識とスキル、品質に関する基礎的な知識とスキルなどを兼ねそなえたIT技術者を指しています。

同年10月には情報モラル研修を導入しました。これは今では当たり前になっている個人情報保護を含めた営業秘密管理、ソフトウェアライセンス保護に関しての知識・モラル、コンピュータ利用時におけるモラルを全社的に向上させるための研修であり、これからの時代、個人情報を扱っていく企業としては当たり前のものです。そして、この情報モラル研修は2006年に情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の視点も取り入れ、更なる進化を遂げて実施しており、2008年12月にはプライバシーマークを取得し、2015年12月には、情報セキュリティマネジメントシステム(ISO/IEC 27001)と個人情報保護マネジメントシステム(JIS Q 15001)の認証を取得しました。

また、同時にビジネススキルの向上(ビジネスライティング・ロジカルシンキング・プレゼンテーション・対人スキル向上・新人育成のためのマネジメント・管理職のためのメンタルヘルス・交渉スキル向上・戦略を考える・ファシリテーション能力向上)を目的とした研修とサービス品質を向上させるための研修を導入しました。

9

新入社員には3ヵ月間の導入研修の後、3年間のフォロー研修を行う

新入社員には3ヵ月間の導入研修の後、3年間のフォロー研修を行う

目的はもちろん他社との絶対的差別化となるビジネススキルとサービス品質を全社レベルで実現するためです。

また複線型職務体系への移行も行いました。これはそれぞれの技術者が数ある技術職務(プロジェクトリーダ・ある業務や技術分野のスペシャリスト・営業スペシャリスト・品質管理スペシャリスト・教育スペシャリストなど)の中から自分に合った職務を選択できるようにする職務体系であり、それぞれの技術者の志向や強みをより活かしていくことを目的としています。

さらに2004年10月には、ソフトウェアに関する様々な知識とノウハウを体系的に修得するために、階層別メソドロジ研修(テスト技法・システム設計・要件定義)と、階層別プロジェクトマネジメント研修(プロジェクトマネジメントの基礎・プロジェクト計画技法・プロジェクト運営技法・リスクマネジメント・品質マネジメント)を導入しました。

そして、プロジェクトマネジメントが重要視されるなか、既に導入済みのプロジェクト管理規定を全社的に浸透させるために、2006年12月には階層別プロジェクト管理規定研修(説明編・メンバ基本編・メンバ上級編・リーダ基本編・リーダ上級編)を導入しました。

10

また、2007年12月には、開発における成果物の品質向上のために階層別ソフトウェア開発標準研修(説明編・下流工程編・中流工程編・上流工程編)を導入しました。

2010年10月には、文書作成能力とテクニカルドキュメント作成能力の向上を目指して、各種の研修を導入しました。これは、昨今、私たちの業界のみならず、産業界全体において、若い人たちの文書作成能力の低下や日本語力の低下が叫ばれていることに対して、いち早く対応したものです。

なお、これら取り組みの全ては当社の唯一の目的である「ITプロフェッショナルの育成をもって、お客様に最上級の満足(=I&L QUALITY)を提供する」ためですが、これらの成果を目に見える形にするためには、あと2~3年は掛かると思っています。しかし、当社が生き残っていくためには必要な取り組みですし、このような取り組みの成果をきちんと出していくことこそが、海外と競合することなく、他社との差別化を図り、お客様に選ばれる企業になるための基盤になると思っています。

お客様に最上級の満足(=I&L QUALITY)を提供する」ために弊社が長年に渡って試行錯誤しながら構築してきた取り組み

お客様に最上級の満足(=I&L QUALITY)を提供する」ために弊社が長年に渡って試行錯誤しながら構築してきた取り組み

11

ビジネス領域に対する考え方
――まずは受託開発においての基盤確立を

パッケージソフトウェアの開発と販売。中小企業向けのSI。お客様のシステムの運用・保守のアウトソーシング。ソフトウェア技術者の教育。ソフトウェアに関わるビジネスはソフトウェアの受託開発以外にも様々ですし、これらをビジネスにしていたり、トライしている企業もたくさんあります。また、当然のことながら、ソフトウェアに関わる仕事の領域を広げることができれば、ひとりひとりの技術者の活躍できる場をより多く提供できるようになります。

しかし、当社は、まずはソフトウェア受託開発企業としてのしっかりとした基盤確立を目指しています。なぜなら、受託開発企業としての基盤を確立するだけでも、まだまだやらなければならないことが山積みだからです。ビジネスはそんなに甘いものではありません。取り組んだことの成果がすぐに結果として出ることはありません。ですから、まずは、ソフトウェアの受託開発を当社の確固たるビジネスとして確立させることを目標にしています。スポーツに例えれば、スポーツ選手にとって足腰を鍛えることが基本であり、足腰の強い選手の選手生命が長いように、ビジネスも足腰の強い企業はどんな時にも強いものだと思います。では、足腰の強い企業とはどのような企業なのか? しっかりとした経営陣を継続的に輩出する仕組みを持った企業であることは当然ですが、やはりベーシックな部分においてはヒューマンスキル・ビジネススキルをしっかりと身につけた人材がより多く存在する企業だと思っています。

先に掲げたビジネスを否定している訳ではありません。先に掲げたようなビジネスに関しては当社が受託開発分野における他社との絶対的な差別化を実現したのちに、順次トライしていこうと考えています。なぜなら、そのような形をとれば、足腰の強さを基盤にどんなことにもトライできますし、たとえ失敗したとしても引き際をきちんとできるからです。

12

ビジネス領域に対する考え方

しかし、とは言いながらも、当社は、ソフトウェアの受託開発事業の周辺事業として、当社がこの事業領域で長年に渡って培ってきたノウハウの全てを、日本国内にある同業の企業様に広く提供するためのサービスを順次展開しています。2010年6月には、当社のソフトウェアの品質向上に対する取り組みの全てを提供する「ソフトウェア開発 品質向上支援サービス」の営業を開始しました。これは、日本で提供される全てのソフトウェアの品質向上を願ってのサービスです。そして、2013年4月には、当社がきちんとしたビジネスパーソンを育成するために長年に渡って試行錯誤しながら構築してきた新入社員研修の全てを提供する「新入社員研修構築支援サービス」の営業を開始しました。そして、矢継ぎ早に、同年6月には、「IT技術者向け研修開発サービス」の営業を開始し、その第一弾として、アイ・ラーニング社様向けに「客先常駐IT技術者のためのSEマインド研修」をリリースし、毎年100名程度の人たちに受講いただいています。また、同年8月には、当社が長年に渡って構築してきた人事考課制度の全てを提供する「人事考課制度構築支援サービス」の営業を開始しました。

13

これからも続く選別の時代にどう立ち向かっていくのか?

先ほど書いたように、私たちの業界は、幾度も選別の時代を経験していますし、これからもそうだと思います。これは一つには景気の上げ下げの影響もあるかも知れません。しかし、私は、これが大きな理由だとは思いません。私たちの業界自体の努力不足、当たり前のことを当たり前にしてこなかったことが大きな理由だと考えています。
技術者の中には「ソフトウェア技術者は技術が一番大切だ」と言う人が未だいます。そのような勘違いはソフトウェア開発という仕事が一見特殊な能力がなければできない仕事に見えるからかも知れません。そんなイメージからか、お客様も仕方なく許してきたのかも知れません。「挨拶がろくにできない」、「きちんと人と話をできない」、「まともな文章を書けない」、「服装に無頓着」、「時間や約束にルーズ」。哀しいかな、どんなに厳しい経済状況にあっても。この業界には未だそんな人たちがたくさんいますし、私も自分の目で直接見ています。しかし、他のビジネスにおいてそんな人たちがいるでしょうか? 通用しているでしょうか? 何かおかしいと思いませんか? しかし、結局、この業界の多くの企業が技術者のビジネスパーソンとしてのヒューマンスキル、ビジネススキル向上のための啓蒙・育成に力を入れてこなかった訳ですから、そうなって当たり前です。本来、基本中の基本であるはずのこれらのことに力を入れなくても、好景気に乗じてビジネスの量的拡大を実現できてしまうから、これらのことにコストと時間を注がないのかも知れません。 お客様から見て「SEの常識は一般社会人の非常識」と言っても未だ過言ではありません。もしかしたら、これらのことは私たちの業界の歴史が浅く、成熟した大人の業界になる過程だからこそ起きていることかも知れません。
また、当社に応募してくる方に実務経験10年前後の方がいます。年齢で言えば30代半ば前後の人でしょう。当社でそれ位の技術者と言えば、最低限プロジェクトリーダとして4~5名の下級者を率いています。

14

「I&L QUALITYをつくる人」

「I&L QUALITYをつくる人」

「I&L QUALITYをつくる人」

「I&L QUALITYをつくる人」

当ホームページでは「I&L QUALITYをつくる人」と題して、社員たちの仕事への取り組みを記事で紹介しています

つまりは、下級者の情意的・技術的育成、進捗管理、お客様とのやりとり等を行いながら、かつ、その人自身の強みとなる専門的なスキルを持っている技術者です。もっと端的に言えば、経験年数なりのスキルをきちんと身につけている技術者です。しかし、応募される方の中には、「プログラマとして10年以上開発だけしていた」、「ひとつの言語、ひとつの分野しか経験がなく、しかもその経験はその分野における第一人者的なものではなく、他の分野への転用も利かない」、「ソフトウェアに関する資格をあまり取得していない」など、技術者として非常に不幸な状況の方がいます。では、なぜそんなことになってしまうのか? 当然、本人の意識と行動力にも問題があると思います。しかし、私が思うに、企業がその人たちを結果的に塩漬けにしてしまうことが一番の原因だと思っています。それではなぜ、企業がその人を塩漬けにしてしまうかというと、理由は二つあります。一つはその人がその仕事をしていれば企業としては売り上げがそれなりにあがるが、その人を別の業務・分野にシフトさせようとすると、そのぶん投資としてのコストや時間が掛かるからそれをやらない。

15

二つ目はその企業自体が目先の利益ばかりを追っていて、ひとりひとりの技術者をいつの時代にも通用する技術者に育てようとは考えていない。非常に残念な事ですが、企業が短期的な成果(売り上げをあげる・空き工数を減らす等)を追うばっかりに、長期的な成果(技術者の育成・成長等)を台無しにしてしまっているということです。

「ソフトウェアはバグがあって当たり前」という言葉もよく聞きます。確かにソフトウェアは人間が作るものですから、バグゼロは極めて難しいことですし、開発する立場から言えば「バグは表面化していないだけで、潜在的にあるはずだ」と考えるべきです。しかし、工業化されたハードウェア製品はそうではありません。常に非常に厳しい品質管理のもと最大限の効率化・コスト削減に取り組んでいますし、ソフトウェアで言うバグがあったら大問題になります。ソフトウェアにおいてバグが一見許されているのはソフトウェア自体がまだまだ工業製品としてのエンジニアリング化の途上だからだと思います。開発工程・開発のアウトプットを見える化すること、品質向上の為にエンジニアリング的なアプローチをしていくこと、今までの量的な需要から疎かにしてきたこれらのことに対してこそ早急な取り組みが必要なのです。

我々の業界がなぜ厳しい時代になってきたのか?

当ホームページ内コンテンツ「I&Lの強さの秘密」では、私たちが“いかにして、この時代を闘ってきたか”が語られています

16

一番大切なもの
――それは売り上げでも規模でもなく、理念だ。

企業理念の話をしましょう。「理念だけじゃ食っていけない」。よく聞く言葉です。しかし、目的がなく働くこと、何かに取り組むこと、根っこのない活動ほど空しいものはありません。また、「取り組むことの正しさ」、「選択の妥当性」などは、判断基準がなければ、その妥当性を判断することはできません。また、企業のみならず人間も、自身の理念や価値観を持って生きている人は常に凛としており魅力的なものです。

当社には会社設立からの5年間の企業活動を通じて、箇条書きレベルの理念的なものが3点ありましたが、1994年10月に、企業理念として「企業目的・企業姿勢・企業責任・事業と運営の原則・行動指針・各部基本方針」を明文化し、当社の企業理念としました。「当社が存在している目的は何なのか?」、「当社はどう行動していきたいのか?」、「当社の存在、活動は誰に対して責任を負っているのか?」、「当社がどんな状況であっても、守らなければいけない、譲っちゃいけないものは何なのか?」、「そのためには各部門・各人は何を指針として行動していかなければならないのか?」。これらのことを考えに考え抜いた結果です。

また、1998年には企業理念と企業の社会的責任の真の実現のために、その具体的施策を記した「I&Lガイドブック」を作成し、それに沿って日々の企業活動に取り組むようにしました。

そして、2005年には、当社の企業目的をより明確にすべく、「ITプロフェッショナルの育成をもって、お客様の最上級の満足(=「I&L QUALITY)を実現させること」を宣言しました。

17

一番大切なもの

さらには、「企業理念研修」、「企業の社会的責任(CSR)研修」、「コンプライアンス研修」を順次導入し、企業理念のさらなる浸透を図ってきました。しかし、私たちの企業理念は明文化して20年強。具体的な施策を体系化して15年程度ですから、まだまだ全社的に腹に落ちているとは言い切れませんし、全社的な浸透のためにはさらなる努力と時間が必要です。

当社の企業理念もある程度の年月をもって言葉としてのリニューアルをしていくことになると思います。しかし、その根っこや本質は変わりません。いや、変えてはならないのです。もし、違う企業理念にするのであれば、それはアイアンドエルソフトウェアではありません。アイアンドエルソフトウェアを解散し、別の企業にしなければなりません。それぐらい企業理念というものは会社の根っこと存在意義に関わるものです。当社の企業理念は当社の経営者世代が代わっていこうとも、次の世代に、その次の世代に、その次の次の世代へと脈々と引き継いていかなければならないものですし、企業理念を、当社の精神と遺伝子を、どれだけ正確に次の世代に引き継いでいけるか、これこそが当社の長期的な成長と成功の鍵なんだと思います。

18

我々の哲学――事業と運営の原則より

全ての人間に平等に与えられているものは時間と必ず死ぬということだけです。会社は少し違いますが、どんな会社も設立した時から倒産に向かって走っています。何もしなければ会社はすぐに倒産という死を迎えます。会社を倒産させずにいかに生き残らせていくか、成長させていくかが経営です。

当社において現状維持は悪だと考えています。当社は3度ほど前年対比で売り上げ減となりましたが、幸いにもそれ以外は増収を達成しています。なぜなら、減収減益から3年以内に業績回復を実現できないのであれば、これは経営能力がないということになりますから、経営陣も短期的・長期的バランスを取りながら会社を成長させることに必死ですし、全社員の理解と全面的な協力があるからです。なお、短期的・長期的バランスを取りながらと言ったのは、短期的成果(主にその年の売り上げ・規模など)だけに集中すれば長期的成果(人材の成長・投資・研究など)を失うことになりますし、長期的成果だけを追えば会社の売り上げはあがらず会社自体が立ち行かなくなるという本末転倒の結果になるからです。

問題があると自分以外のせいにする人や企業を見かけます。「誰々さんが悪いんだ」、「業界の体質が悪いからだ」、「景気が悪いからだ」等々。確かにそのような場合もあります。しかし、私たちはそうは考えません。自分たちにできること、改善できること、変えられることに集中して取り組んでいます。なぜなら、自分たちが悪くないと考えた時点で、自分自身で努力すること、改善することをしなくなり、その時から成長が止まるからです。

よく「あの仕事はおいしかった」、「あの仕事はぼろ儲けだった」と言うような話を聞くことがあります。しかし、当社には「おいしい」とか「ぼろ儲け」という価値観はありません。

19

あくまでも適正な利益を確保しながらお客様に最大限貢献することを目指していますし、安易な商売は必ず淘汰されると思っています。人生ただ貰いは結果的にありませんし、額に汗した努力の結果しか手に入れることはできないものです。

この業界で30年以上様々な会社を見てきました。当社と同じ年の設立で株式上場までいった会社。そこまでいかないまでも数百名になった会社。社員数10名程度から成長しない会社。100名までは一気に駆け上ったもののその後は停滞してしまった会社。倒産してしまった会社。そんな中、当社はバブル期だからといって好景気に沸くこともなく、ある意味マイペースで来ました。会社にはその会社の経営者の性格、志向を反映させたやり方、成長があると思いますが、当社にとっては身の丈に合った成長こそが長期的な成功に繋がると考えています。なぜなら、これはあくまでも私個人の考えですが、人間が人格としてある程度成熟する、大人になるのは今の時代でしたら実際には40歳位だと思いますが、その人間が作った会社だけがその人の成長スピードを上回るスピードで成長していくことはどうも納得しかねるからです。

それから、「結果は全て後からしか付いてこない」と考えています。お客様からの信頼を失うのはたったひとつのミス、対応の間違いだけで十分ですが、その反面、お客様からの信頼を獲得するためには気が遠くなるほどの時間が掛かります。自分たちが考えているほどお客様はそう簡単には信頼してくれないものです。また、企業におけるどんな取り組みも成果がすぐに出ることはありません。成果が出るまでにはイヤになるほど時間が掛かるものです。成果がすぐに出ませんからイライラもしますし、取り組みをやめようかと挫けそうにもなります。しかし、そこで信念を持って挫けずに継続できるかどうかに全てはかかっているのです。「多くの場合、成功は成功するまでの所要時間を知っているか否かにかかっている」ということです。また、確実な成果となったものは強靱な筋肉に匹敵するぐらいの力があります。

20

これからのアイアンドエルソフトウェア

当社の企業目的は「ITプロフェッショナルの育成をもって、お客様に最上級の満足(=I&L QUALITY)を提供する」ことです。具体的に言えば「ITプロフェッショナルの手により日本一高品質なソフトウェアとサービスをお客様に提供する、ビジョンを持ったソフトウェア総合企業」になることです。

現在、当社はまだ社員数100名程度の中小企業ですが、設立以来愚直に取り組んできた様々な活動を今後も継続していくことで、加速度をつけながら確実に企業目的を実現している企業になれると信じてますし、これらの基盤を持ってすれば、今以上のペースで拡大しても揺るがない組織・文化・体質・体制を持った企業になれると思っています。

また、今から数年後、150名位の規模になった時には、当社が提供する各種の新サービスも手伝って、「アイアンドエルソフトウェア」というブランドはある程度、業界内で確立していることと思いますし、その後は、株式公開に向けたステップを歩んでいくつもりです。しかし、当社のライバルは当社ですから、「ITプロフェッショナルの育成」と「お客様の最上級の満足(=I&L QUALITY)の追求」は永遠に終わりません。

おわりに・・・

ソフトウェア業界は、常に淘汰の時代と向き合っていますが、決して斜陽産業ではありません。ソフトウェアとそれに関わるサービスの需要は今後も益々高まっていきますし、産業規模も絶対的数値として伸びています。また、たとえ海外に仕事が流出していこうとも、やるべきことをやっている企業はパートナーとしてお客様から頼りにされる存在であることに違いありません。

21

つまりは、仕事を任せるに足る、価値ある企業かどうかが問題なのです。海外と比較して同じ品質やアウトプットしか出せないような企業であれば海外との競合に敗れていくことになるでしょう。お客様にとってかけがえのない存在になれるかどうかがポイントなのです。そのためにはあらゆる面において企業そのものを、つまりは、最前線でソフトウェアとサービスを提供する技術者のみならず、影で支える総務、営業、品質管理などその企業に所属する全ての人材を高めていく必要があります。当社もそのような価値ある企業を目指して日々必死に努力しています。しかし、このことはソフトウェア業界に限らず、どの業界でも当たり前にやってきていることですし、その淘汰の中を生き残ってきた企業だけがそれぞれの業界でのリーディングカンパニーになっているのです。

そして、応募者のかたへ。当社はその時々の風潮に溺れることなく、流されず、常に原則に立って凛然と事を決していくつもりですし、常に革新的であり続け、自ら進んで変化し続けるつもりです。また、今後も成長していくための努力を惜しむことなく、そのための投資も積極的におこなっていくつもりです。そして、当社は全力を尽くしてあなたをいつの時代にも通用する一流のITプロフェッショナル、一流のビジネスパーソンに育てていくつもりです。

こんなことを考え、取り組み、これから取り組もうとしている会社です。当社に合う人も合わない人もいるとは思いますが、もし、自分自身の考えに合いそうだな、自分自身が当社で活き活きと仕事をできそうだなあと思えるなら、是非とも当社を皆さんの会社選択の一つに加えてみてください。

アイアンドエルソフトウェア株式会社

代表取締役  吉岡 朗

22

本を閉じる

前のページヘ

次のページヘ