知識ゼロ、人見知り…でも、
配属先はユーザサポートでした。

「将来どんな職業に就きたいか」なんて意識せず、ブランドと受験科目で経済学科に進学したものですから、いざ就活を迎えたとき、ボーゼンとしました。「あれっ? 俺はどんな仕事をすればいいんだっけ?」と。
 就職課に行って進路実績データを調べたり、クラスメートの様子を窺ったりしてみると、商社やコンサルをめざす人が多かったので、そういう会社ばかりエントリーしました。でも、全然しっくり来なくて、内定も出なかった。それも当然。本気でその仕事をやりたいと思っていないことを見抜かれていたのでしょう。
 これじゃあマズいと気づいたのは夏前。「自分は何が好きなのか?」と“自分探し”みたいなところから仕切り直して、思い当たったのが……パソコンでした。
 小学生のころから、自室にこもってパソコンをいじるのが好きでした。といっても、熱中していたのはゲーム。遊ぶのが好きなだけだから、プログラミングを勉強したわけでもないし、仕事にしようなどとは思っていなかったのですが、“好き”を突き詰めると、結局これ。
 そこで志望先をIT業界に切り替えて、技術知識ゼロでも受け入れてくれる会社を探したら……たどり着いたのが、I&Lソフトウェアでした。

「最上級」をめざして努力を止めない姿勢。ユーザとしての視点も変わりました

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 研修中も配属後も「お客様にとっての最上級」と言われてきましたから、常にそれを意識して仕事をしています。
 ゲーム好きとして“使うだけの立場”だったときは、「何が最上級か?」なんて考えたこともありません。パソコンもソフトウェアも、トラブルなく動くのが当たり前だからです。プログラムを書く立場になって、問題が起こらないのはエンジニアが努力して、そう作っているからだと気づかされました。ユーザとしての視点が変わった気がしています。
 その努力を「動けばいい」という充分レベルで止めないのが、I&Lソフトウェアのエンジニアです。ユーザの使い勝手を先の先まで読んで“最上級”をめざすのが、I&L QUALITYなのだと理解しています。

毎朝のロングミーティングにあえて“雑談タイム”を盛り込む

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 自分自身がそういうタイプだから……という先入観なのですが、コンピュータが好きでそれを仕事にしている人たちは、黙々とモニタに向かい、ひたすらキーボードを叩き続けているものだと思い込んでいました。オフィスも、カタカタという音が響くばかりで、会話などほとんどないのか、と。
 でも、現実のこの仕事は、コミュニケーションなしには成立しません。チーム内での報告・連絡・相談はもちろんのこと、お客様と直接お話する場面もあります。
 一日の始まりは約1時間のロングミーティング。うちのプロジェクトリーダは、その1時間の中にあえて“雑談タイム”を設けています。つい先日も、フィットネスジムの話題で、朝から盛り上がりました。仕事柄、意識していないと運動不足に陥りがちだから、その対策として……といった話を面白くおかしく、かつエンジニアらしく理路整然と語り合うわけです。先輩がたは、みなさん、かなりお話上手。
 私も少しずつではありますが、舌の回りがよくなってきた自覚はあります。

どれほど難しい課題でも、突き詰めれば必ず答えは出る!!

 専門的な技術知識は皆無で入社したので、3ヶ月間の新入社員技術研修は相当に厳しいものになる……そう覚悟していました。会社説明会でも面接でも、さんざん脅かされましたし。
 でも、結論から言うと、あの3ヶ月は実に楽しかった!!
 まったく知らなかったことを知ることができた。できなかったことができるようになった。課題に取り組んでいるときはしんどい思いもしましたが、でも、クリアできたときの達成感はハンパない。どれほど難しい課題でも、突き詰めれば必ず答えが出るのがITです。
 この仕事は自分の性に合っていると実感できました。

お客様と直接向き合う仕事で自分の能力が上がる手応え

 PCゲーム好きではありますが、研修を通じて、どの分野も「エンジニアとしての本質は同じ」と理解したので、配属の希望を聞かれた際も「こだわりません」と答えました。
 ただ、実際の配属先がEUC(End User Computing:システムを使う人たちが、システムの運用管理を自分で行うこと)支援の担当だったことには、少し驚きました。プログラムを書く仕事ではなく、お客様(ユーザ)をサポートする仕事だったからです。
 とはいえ、原因不明のエラーコードが表示された場合など、リモート環境でご利用状況を尋ねながら、手許でエラーを再現して原因分析を行ったりするので、これはやはりエンジニアの仕事。業務中は調べ物と実験、解析の連続ですから、めちゃくちゃ勉強になります。それに、お客様と直接やりとりする仕事だから、いやでも対人能力が上がります。問題解決すれば、直に御礼を言われるのも嬉しいこと。
 技術知識も身についてきたし、苦手と思ってきた人づきあいも怖くなくなってきました。この会社に入ったことで、“意外な自分”を発見できた、開発された。そう思っています。